3月20日、江夏さんによる「E-mountを使ったシネマ制作入門 -αシリーズとFS5IIを使った事例-」


3月20日、本誌でもおなじみの江夏由洋さんによる、「E-mountを使ったシネマ制作入門-αシリーズとFS5IIを使った事例-」というプロフェッショナル向けセミナーがソニービル銀座αプラザで開催された。

αプラザはソニービル銀座の4Fにあり主にソニーαシリーズを手にとってフロアのなかのオープンなイベントスペースとなっている。聴講は無料だが予約申し込みが必要。

同じソニーのEマウントのカメラでありながら、αシリーズはソニーマーケティングの販売、業務用はソニービジネスソリューションによる販売になるため、普段FS5などの業務機は、このフロアに置かれていない。今回は特別に、CP+連動ということで、ソニーストア 銀座・大阪では「MEET FS5 II in ソニーストア」を開催。デジタルイメージングコーナーにて業務用カムコーダーFS5 IIを特別に展示する。FS5 II / PXW-FS5とαを活用するクリエイターとして、溝井誠さん、江夏由洋さんとコラボレーションし、作品を上映。機材の活用法や使い分けのコツについてもパネルで紹介している。

展示期間:2/22(金)~5/31(金)
展示機器:XDCAMメモリーカムコーダー FS5 II
開催場所: ソニーストア 銀座・ソニーストア 大阪

期間中の3月20日、江夏さん(マリモレコーズ)によるセミナーが開催された。

デジタル一眼、ミラーレスカメラでムービーが撮れるようになってから時間が経っている。当初はスチルカメラのおまけ機能的な位置付けだったが、現在のミラーレス一眼のムービー機能は、ハイエンドのシネマカメラに匹敵する能力になっていると江夏さんは強調する。もちろん、フォーマットの違いはあるが、ぱっと見せられて区別がつかないほどの映像をミラーレス一眼で撮れるようになった。特にソニーα7シリーズはフルサイズであり、これは大半のシネマカメラと比較しても実はセンサーサイズは大きく、高い解像力と美しいボケを生み出す。

ここにきて、Gマスターレンズが加わったことは革新的だという。Gマスターは静止画だけでなく、動画にも注力したレンズであり、写真用のレンズを動画で使う場合に問題になるブリージングや光軸ズレ、引きボケといった点も考慮して開発されている。つまり描写の良さというだけでなく、動画での運用も考慮されているというのだ。

特におすすめするのは、いわゆる大三元と言われる3本のズームレンズ。

FE 16-35mm F2.8 GM、FE 24-70mm F2.8 GM、FE 70-200mm F2.8 GM OSSの3本だ。写真用のレンズとするとかなり高価な部類になるが、シネレンズとして考えると安いと言える性能と機能を持つ。

後半は業務用ビデオカメラであるFS5 IIを使用したデモ映像を見せながら、そのGマスターをそのままEマウントで使用できるメリットを解説。

可変式NDフィルターや音声関連の端子類、グリップなど動画撮影で必要なものが一体になっていて、より現場での運用がやりやすくなり、ただボディが大きくなったからといって、スタッフを増やす必要はなく、αシリーズと同様の小規模なスタイルでの撮影ができる。

以下は、ソニービジネスソリューションの製品担当、志水さんによるスライドになるが、FS5 IIの進化ポイントとして、無制限フルHD120fps撮影が挙げられる。XAVC S のフォーマットの中に、HD 120fps記録があるので、連続記録が可能。その120fpsは30pや60pのタイムラインに載せて、ノーマルスピードでも使えるし、好きなところを選んで、そこをスローにすることもできる。実は非常に有効な撮影モードだ。

 

FS5をよく知っているユーザーからすると、FS5 IIはあまり新鮮さがなかったのも事実だが、実は今年に入ってから販売が好調だという。その理由の一因はαシリーズの好調に引っ張られてということかもしれない。ソニーがEマウントを軸に、αからシネマカメラのラインナップを揃えてきたことがここにきてレンズが充実してきたことで、成果を上げ始めた。ここ3年くらいでαシリーズでムービーを始めたユーザーにとって、FS5 IIはステップアップ、もしくは追加購入するには最適なカメラである。レンズは共用できるし、ピクチャープロファイル(PP)も同じ感覚で使うことができる。また、価格も実はかなり抑えられ、個人ユーザーでも手が届くところに降りてきた。

ムービーにおいては、α6400やα6500からスタートして、フルサイズのα7シリーズ、そして業務用ビデオカメラのFS5 II、そしてFS7IIと、より上の機材を目指すステップが明確にあり、ユーザーは目的や仕事の規模に合わせて機材をチョイスすることができる。ここは今のところ他社にないところであり、一朝一夕に作れるラインナップではない。ソニーのEマウント戦略がムービーにおいても良い方向で回転し始めたという印象を持った。

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