【レポート】写真を始めたあの頃の楽しさがよみがえって、「撮りたい」気持ちに向き合えた 〜 FUJIFILM X-Pro3


▲XF23mmF2 R WR, 1/400, F6, ISO400

◉レポート:盛 真弓

ビデオサロン編集部の盛です。上京して5年になるのですが、ご縁があって一年前からビデオサロン編集部でお世話になっています。普段は主にWeb作業を担当していますが、実は地元にいるときはカメラマンだったこともあり、時々本誌で撮影もさせてもらっています。今回は発売前のFUJIFILM X-Pro3が編集部にやってきたので、撮ってみたい!とお願いしていち早く撮影してきました!

使用したレンズは、以下の単焦点レンズ3本。

◉XF23mmF2 R WR
◉XF35mmF2 R WR
◉XF56mmF1.2 R APD

 

▲XF56mmF1.2 R APD,1/250 ,F1.2 , ISO400(左)、XF56mmF1.2 R APD ,1/200 ,F1.2 , ISO400(右 )

▲XF23mmF2 R WR, 1/320 ,F3.6 ,ISO400(左)、XF23mmF2 R WR ,1/2700 ,F7.1 ,ISO1000(右 )

 

普段はニコンの一眼レフで撮影しているので、FUJIFILMのカメラを使うこと自体が初めてでした。まず、見た目がクラッシックでとにかくかっこいい。昔、実家にあったフィルムカメラのような佇まいで、とても懐かしい気持ちになりました。手にした瞬間からホールド感と重みが心地よく、いい写真が撮れそう、ではなく、いい写真をとにかく撮りたい! という写欲が久しぶりに湧き上がってきました。写真を撮り始めたばかりのなんだかドキドキわくわくしてシャッターを押すだでけで楽しい、そんな気持ちがよみがえってきました。

 

▲XF56mmF1.2 R APD,1/25 ,F1.2 , ISO500

 

私は仕事以外では街のスナップを撮ることが好きなのですが、最近一眼レフが重いな・・・と感じるようになり、よほどのことがない限りカメラを持ち歩くことがなくなってしまいました。それに一眼レフはカメラの主張が強すぎて、周りの人に大きなカメラで写真撮ってます、と言わんばかりなので、目的地までカバンの中に入ったままになってしまうことも。あっ、今撮りたい、と思ってカメラを取り出した瞬間に、逃してしまったシャッターチャンスに涙するという繰り返しでした。その点、X-Pro3は首からかけたままでも大げさではなく、なんだかオシャレに見えます。

余談になりますが、この撮影をしている時にハワイから来たという観光客に「そのカメラ、クールだね。僕も富士のカメラを使ってるんだけど、日本で富士フイルムの話ができて嬉しいよ!」と声をかけられてしばらく写真トークで盛り上がりました。あと、神楽坂で撮影していると、喫茶店から出てきた年配の方に「いいカメラ使ってるね!いいね〜」と褒められました。今まで、写真を撮っていてもほとんど声をかけられたことがなかったので、嬉しい驚きでした。

 

▲XF35mmF2 R WR,1/2000 ,F2.8 , ISO500(左)、XF23mmF2 R WR, 1/300 ,F2 ,ISO400(右)

 

このカメラでいいなと思った点のひとつは、液晶モニターが背面に見えていないため、撮るたびにすぐに画面を確認しなかったことです。(手前にチルトすると隠れていた液晶モニターが出てきますが)。そのため、とにかく「写真を撮る」ことに集中できます。私が写真を撮り始めた頃はフィルムカメラしかなかったので(というと年齢が分かってしまいそうですが)、今のようにたくさん撮ることができないし、確認もできませんでした。なので、フィルムからデジタルへの移行時に「撮ってすぐに確認。消去もできて何枚でも撮れる」という考えがとても嫌でした。撮った瞬間から失敗作だと消されていく写真がなんだか不憫で、私は極力消さないようにしようと思ったもので、実際に今でもその場で消去することはあまりしていません。ゴミ箱のアイコンがこのカメラには見当たらないところも素敵です。少々露出が違っていようが、構図が決まってなかろうが、とにかく目の前にある瞬間を撮る。フィルムで撮っていた時には現像するまで何がどう写っているか分からずにそのドキドキ感も楽しみのひとつだったので、久しぶりに昔の気持ちを思い出させてもらいました。

 

▲XF35mmF2 R WR, 1/2000 ,F2.8, ISO1600

 

次に、電子ビューファインダー(EVF)がとても綺麗なことが驚きでした。一眼レフをずっと使い続けている一番の理由に光学ファインダー(OVF)で見たままを写したいという思いがあり、ミラーレス一眼のEVFにはかなり抵抗がありました。しかし、このカメラのEVFは今までのそれとは違い、見ていて画像が揺れるような気持ち悪さはなく、気がつけばかなりの頻度でEVFで撮影していました。あまりにも綺麗で違和感がなく、集中して撮影していると、もはや電子ビューファインダーか光学ファインダーかさえ考えてなかったような・・・。カメラ前面には光学ファインダーと電子ビューファインダーの切り替えがレバーがあり、瞬時に感覚で選ぶことができます。

▲XF35mmF2 R WR, 1/500 ,F2, ISO400(左)、XF23mmF2 R WR, 1/2400 ,F2 ,ISO400(右)

▲XF35mmF2 R WR, 1/600 ,F2, ISO400(左)、XF23mmF2 R WR, 1/300,F2 ,ISO400(右)

 

また、富士フイルムは長年フィルムを作っているメーカーだけあり、フィルムシミュレーションの設定が撮影時からできることも魅力でした。フィルムで撮影していた時代、はっきりとした色鮮やかな色調が好みで、ポジフィルムのVelviaをよく使用していました。色鮮やかな写真はいわゆる今っぽい写真ではないかもしれませんが、私は撮影するときは、今でも被写体の「色」がまず目に飛び込んできます。東京というと、最初は高層ビルばかりのグレーな街を想像していましたが、カメラを片手に街に出ると様々な色で溢れていることに気づきます。カラフルなものを表現したい時にぴったりのVelviaなので、今回の撮影でも気がつけばほぼ「Velviaモード」で撮影していました。このレポートの作例もすべてVelviaモード、RAW現像なしで、撮影したままの色調です。photoshopで後から色を加工するのではなく、撮影前からどのフィルムシミュレーションで撮ろうかと考えるのは、どのフィルムで撮ろうかとフィルムを選ぶのと同じ感覚で楽しい作業でした。同じ被写体でもどのフィルムシミュレーションを選ぶかで、写真の雰囲気がガラッと変わってくるので、いろいろ試して好みのモードを見つけるのもおすすめです。

 

▲XF56mmF1.2 R APD,1/1800 ,F1.2 , ISO320, Velvia(左)、XF56mmF1.2 R APD,1/1800 ,F1.2 , ISO320, クラッシックネガ(右)。

 

ただ、私がこれまで使ってきた一眼レフと比べると、オートフォーカスの遅さが気になりました。カメラの感覚を掴むには多少の慣れは必要なのかもしれませんが、特に動きのあるスナップ撮影では一瞬の動きに反応するため、フォーカス合わなかったり遅かったりすると決定的瞬間を逃してしまいます。ストレスなく撮影できるということは大切で、この点が改善されてオートフォーカスの精度がもう少し向上すれば、見た目がいいだけではなくて中身もすごいんですというカメラになるのになあと思います。

今回撮影してみて、「撮りたい」という気持ちにまっすぐに向き合える、そんなカメラのように思いました。写真が好きでフィルムで撮影したことがある人にはもちろんオススメですが、これから写真を始める人には撮影の基礎を体感できるカメラとして是非使っていただきたいと思います。私は、困ったことにものすごく欲しくなってしまいました・・・。

 

▲XF23mmF2 R WR, 1/40 ,F10 ,ISO640

▲XF23mmF2 R WR, 1/420 ,F5.6 ,ISO1000

▲XF23mmF2 R WR, 1/750 ,F8 ,ISO400

 

◉レポート:盛 真弓
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▲XF56mmF1.2 R APD,1/250 ,F1.4 , ISO640