Log撮影に対応するなど、ますます進化するスマホの撮影技術。そんなスマートフォンでの映像制作で活躍するのがジンバル。発表されたばかりのInsta360 Flow 2 Proを色彩のOGAHARUさんにテストしてもらった。

 

レポート●OGAHARU(色彩-SHIKISAI-

 

Insta360からFlow 2 Proが発売!

Insta360 Flow 2 Proは通常版が21,900円、クリエイターキットが26,900円で発売

こんにちは、色彩のOGAHARUです。

1月16日、Insta360から新しいスマホジンバル「Insta360 Flow 2 Pro」が発売されました。Insta360のスマホジンバルといえば「Insta360 Flow」そして「Insta360 Flow Pro」が現行機種でありますが、「Insta360 Flow 2 Pro」はそのFlowシリーズの3機種目ということになります。

前作から1年も経たず新製品が発表されたことに驚きを隠せないままですが、今回はありがたいことに発売前にお借りすることができたので、気になった点を含め、感想を正直にお伝えしていきます!

 

Insta360 Flow 2 Proの目玉ポイント

さっそくFlow 2 Proの最大のアップデートについてです。これまでのFlowシリーズの特徴としてApple DockKitに対応していたり、360°無制限にパンができるという強みがありました。安心してください、Flow 2 Proもその点は踏襲されています。

僕が思う今回の最大のアップデートは「フリーティルトモード」です。つまり、ティルト方向に360°無制限に回転することが可能になりました!おそらく現行のスマホジンバルの中でティルト方向に360°回転できるものはなく、どう考えても今回の目玉機能です。

ティルトの可動域に制限がなくなるため、この後ご紹介するトラッキング性能を最大限活用できますし、本格的な映画のようなショットや、よりクリエイティブなショットが誰でも手軽に撮影できる印象です。

 

進化したトラッキング性能

Flow 2 Proのディープトラックは4.0にアップデート。Insta360ブランドのAI駆動によるトラッキングはこれまでも定評がありましたが、さらに痒い所に手が届く内容になっているので、順番に説明していきます!

 

まずは「アクティブズームトラッキング機能」です。これはズームしている状態で動きの速い被写体を捉える際に有効な機能になります。さらにこの機能を最大限活用する場合は、アプリ上で「トラッキング+」と「オートズーム」を有効にして使用すると、被写体の距離に応じて自動でズームと正確なトラッキングをしてくれます。これ、とにかくトラッキングの精度が高すぎて感動しました。色々なものをトラッキングしたくなる謎の欲求が沸々と湧いてきましたね。

次に「複数人トラッキング」です。これまでのトラッキングといえば、ひとつの被写体を画面中央で追従するものでしたが、このディープトラック4.0からは複数人のグループ単位でのトラッキングに対応しました。例えば、ふたりで喋りながらVlogを撮っているというシチュエーションでは同時にふたりを認識し、その中心を画面中央で追従してくれるというものです。

この機能によって画面から友達がはみ出すことなく、手軽に撮影できました!ふたりではなく複数人いる時にも活用できるそうなのでグループパフォーマンスを撮影する時にも良さそうです!

最後に「プロフレーミンググリッド」です。9つの四角形の中から、被写体を配置したい場所を選択すると、その位置で被写体をトラッキングした構図での撮影が可能になる機能です。例えば、何かのハウツーを紹介する動画などで、編集上で右側に常に手順を表示したい時などに便利です。

撮影時にすでにスペースが確保されているので編集しやすいなどの利点があります!1人での撮影時に構図を決めるのって難しいですが、この機能を使って撮影することで、ハンズフリーで決められた場所に被写体を配置できるので構図で悩むことが少なくなりますね。

 

これらのトラッキング機能はFlowシリーズであればアプリのアップデートで使用できるみたいなので、すでに「Flow」「Flow Pro」を持っている方はぜひご活用ください!

 

ココが良かった!ココが気になった!

次に実際に使っていて感じたリアルに良かったところと、気になったところをお伝えできればと思います。

 

1.デザインが相変わらずかっこいい。
 特に製品名が透けているスケルトンの感じが…!

アーム部分のデザイン

 

2. ケース付きでも問題なく使用できる!
今回iPhone 16 Pro MaxにESRのケースを装着して撮影してたこともありましたが全然余裕でした。モーターが強力なのかな…?

 

3. スマートフォンを介したリモート操作がめちゃくちゃいい。
画質はよくはないが別端末を使用して遠隔でリアルタイムプレビュー、トラッキングの選択、録画の開始と停止ができるところ。しかも、使用する端末はQRコードを読み込むだけで、アプリを入れる必要がないのが嬉しい!


 

4. 新しいアクセサリー「磁気スマートフォンマウント」が超便利。
MagSafe対応のスマホジンバル用のマウントはよくあるが、デスクトップスタンドとしても機能する点がいい。デザイン面でもマットなメタル素材で尚且つめちゃくちゃ薄いので、iPhoneにつけていても邪魔にならない。むしろカッコいい。(Creator Kitを購入するとついてきます)

新アクセサリー「磁気スマートフォンマウント」
デスクトップスタンドとしても機能するのが便利
磁気スマートフォンマウント装着時

 

1. フリーティルトモード時のバランス感
フリーティルトモードは便利だが、持っている時のバランスが悪くなるので通常の使用時より少しばかり握力が必要。長時間持つのは厳しいかも。

2. Android端末では使えない機能も…
今回からAndroid端末でも使用できるようになってはいるが、あくまでも「Made for iPhone」なので、iPhone端末に最適化された製品です。なのでAndroid端末では一部機能は制限されてしまう点には注意が必要。 

 

ありがとうInsta360

僕はこれまで多くのスマホジンバルを使用してきましたが、スマホジンバルという点において重要な「コンパクトさ」を維持しながら、ここまでユーザーファーストな機能が盛り込まれているジンバルはあまりないと思います。スマホでの撮影は気軽さがもっとも重要だと思っています。Insta360 Flow 2 Proはそんな気軽さを損なわずに「誰もが綺麗に撮影できる。」そんな手段を提供してくれるスマホジンバルだと思いました。ぜひ皆さんも、一度使ってみてください!