通販カタログやECサイトを展開する株式会社ベルーナでは、2021年から動画制作の内製化に取り組んでいる。少人数で年間150本もの動画を制作するベルーナ制作室のみなさんに日ごろの動画制作事情についてお話を伺うとともにソニーのCreators’ Cloudのアプリを試してもらい、実際の仕事でどう役立てられそうかインプレッションをお聞きした。
取材・構成・文:編集部・萩原 協力:ソニーマーケティング株式会社 取材コーディネート:株式会社火燵

動画制作を内製化した背景
「もともと私どもの制作室はチラシやDMなど紙媒体を中心に制作をしていました」と新井さんは振り返る。「しかし紙の価格が高騰し、通信販売が主軸の事業で媒体費がかさむと利益率が圧迫されてしまいます。また、紙からデジタルでの販売が増えてきている中で、私たちも変わっていかないといけないという危機感がありました。そこでECサイトで扱う商品の紹介を動画でも行なってみようということになったんです」
紙媒体の制作などを担当していた人材を動画制作に対応できるようにするため、リスキリングとして外部の動画内製支援を手掛けるコンサルタントの力も借りながら勉強を始めた。幸い、IllustratorやPhotoshopは以前の業務から日常的に使っていたため、PremiereやAfter Effectsにもさほど抵抗感なく入り込むことができたという。
2021年7月に部署内で立ち上がり、最初はカタログの画像をスライドショー的に動画化するところから始めた。本格的に撮影を伴う動画制作を始めたのは2022年からだ。

全員が未経験からのスタート
制作チームのメンバーは全員が動画制作未経験からのスタートだった。
「インハウス動画制作の導入サポートをするコンサルタントの方に入ってもらい、ひとつずつ教えていただきました。撮影はもちろん編集も。動画を作れるようになるまで3〜4カ月かかりました」と新井さん。
本当にゼロから何も分からないところからのスタートだったため、撮影の構図をどう組むか、商品をよく見せるにはどんなカットが必要なのか、そうした基本的なところから手探りで学んでいった。「今でも『どうしよう、どうしよう』というのは日常的にあります」とチームメンバーは笑いながら話す。

社内で年間150本を制作
動画の依頼は社内の商品企画担当から来る。目的を明確に伝えてくれる場合もあれば、「どうしたらいいか分からないので一旦任せます」というパターンもある。後者の場合は商品の魅力をヒアリングし、制作チームからコンテを作って提案。そこからすり合わせをして撮影に入る流れだ。
「1本の動画は基本的にふたり体制で、年間150本ほど制作しています。毎週締切があって、同時進行でいろいろやっています」と新井さん。
ECサイトの商品紹介動画は主に社内の専用スタジオで撮影。メインカメラはソニーα7Cで、2台体制で撮影したり、外ロケではiPhoneとジンバルを使用している。
ECサイトの商品紹介を中心に年間150本の動画を内製
制作室で手掛ける動画は、オンラインストア「ベルーナ」の商品紹介動画を中心に社内イベント、採用動画、マニュアル動画など幅広い。






動画ならではの魅力と効率化の取り組み
「動画はやっぱり静止画では伝わらないところが伝えられるのが面白いですね」とチームメンバーは語る。例えば洋服の紹介動画だったら風になびく生地の質感とか、動画でしか伝わらないところを撮れるのがすごく面白いという。動画を作ることで自社の商品にも詳しくなるそうだ。
「動画を取り入れたことで購入率が20%ほどアップした事例もあります」と新井さんは効果を実感している。
また、少人数で動画を量産するための効率化の取り組みも進めている。ナレーションは全部AIで生成しており、TTSメーカーというツールを使用。男女ともに音声のバリエーションが豊富で、イントネーション周りも綺麗に処理してくれるという。
動画のプレビューや修正のやり取りにはクラウドベースのツールを使っている。動画上に直接コメントを入れられるので、修正箇所が一目瞭然で分かるようになった。導入前はTeamsに動画をアップして、それに対する修正のコメントをExcelに貼り付けてもらっていたため、これを導入したことでかなり効率が上がったという。
現状の制作での課題は?
最後に現状、動画制作で課題に感じていることを教えてもらった。
「より映像を効率的に作るために2台以上のマルチカメラで収録をすることもあるのですが、α7CとiPhoneで色や明るさを合わせるのが難しかったり、ワンオペで2台・3台カメラを回すときにどれか1台録画できていなかったというミスもあります。あとはロケや移動先で突発的に撮影するようなシーンで手ブレ補正や周囲のノイズが入って音がうまく録れないこともありますね」

ベルーナでの動画制作の課題をCreators’ Cloudのアプリで解決できるか?
ベルーナが動画制作で抱える課題を解決してくれそうなソニーのCreators’ Cloudアプリを3つ制作室メンバーに体験してもらい、現場目線で感じたインプレッションについて聞いた。
ソニーが提供するCreators’ Cloudとは?

最先端のカメラ技術とクラウド技術を掛け合わせ、撮影からコンテンツ制作全般までクリエイターをサポートするクラウド制作プラットフォーム。さまざまなアプリや撮影データの即時転送からAIを活用した編集、チーム間での共有・共同作業までを一貫してサポートする。リモート操作やクラウドストレージの活用により、現場から仕上げまでのワークフローを効率化できる。
⚫︎詳細はこちら

Catalyst Prepare 〜会話音、風切り音、環境音を分離できる音源分離機能を試す〜
カメラのメタデータを活用し、高精度な補正とメディア管理を実現するPCアプリ。独自の高速解析により、手ブレ補正やレンズブリージング補正、AIによる音源分離など、編集前の「下準備」を劇的に効率化できる。さらに複数クリップの一括処理やストーリーボード編集などの機能も備えている。


人の声と環境音の分離精度に驚きです。音声編集は環境音を除去することに時間がかかっていたので編集作業の負荷もかなり軽減してくれそうです!

とても綺麗に音源が分離されていて驚きました! 音源分離までの工程も簡単で、好きなバランスで音づくりできることが嬉しいです。

音源分離の効果を見る
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Catalyst Prepare Plugin 〜PremiereやDaVinciでシームレスに使える強力な手ブレ補正の実力は?〜
Catalyst Prepareの高度な補正機能を、Adobe PremiereやDaVinci Resolve上で直接利用可能にするプラグイン。タイムライン上で手ブレ補正や水平補正、Log設定の確認が完結するため、作業を止めることなくシームレスな編集が可能。


とても自然に手ブレを補正してくれるので、カメラ慣れていない方でも安心感ありますね。ジンバルがない時でも手持ちでの撮影に挑戦しやすいです。

メインの被写体だけでなく、映像全体を自然に補正してくれます! 編集でブレが上手く補正できない素材はボツにしていたので撮影時のプレッシャーが軽くなりますね!
手ブレ補正の効果を見る
⚫︎アプリの詳細

Monitor & Control〜iPadで複数台カメラのモニタリングと録画や露出など一元管理できる〜
スマホやタブレットをソニーの対応カメラの外付けモニターとして使えるアプリ。アプリから露出やフォーカスの直感的な操作に対応する他、波形モニターの表示やLUT適用などができる。特筆すべきは「マルチカメラモニタリング」機能で、無料で最大4台のカメラを1台のiPadで一括管理・操作できる。カメラ映像は有線・無線接続両方に対応。少人数の現場でも、効率的にマルチカメラ撮影を実現できる。







iPadの大画面でフォーカスが分かりやすい。タッチで直感的にピント合わせができるのもいいですね! 録画中は赤枠のタリー表示がされるので安心感があります。

インタビュー撮影はこれまでα7CとiPhoneを使っていたため色や明るさを合わせるのが大変でしたが、M&Cなら同じ画面で揃えられるので便利ですね!
(ベルーナでは今後アプリにも対応するα7C IIを2台導入予定)
⚫︎対応カメラやアプリの詳細


