座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルが開幕〜2月8日から12日まで


映画・テレビの枠を超えたドキュメンタリー映像の祭典として今年で第8回目を迎えた座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルが、2月8日開幕した。2月12日(日)まで、会場は東京都杉並区の高円寺にある座・高円寺2。

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今回のテーマはアジアの波。アジアのドキュメンタリストが見た、それぞれの素顔、そして日本のドキュメンタリストはアジアをどう捉えてきたのか。そんな観点でセレクションした映画やテレビ番組が9作品上映される。さらに、ゲストセレクションとして是枝裕和監督や松江哲明監督などが選んだ作品の上映とトークイベントも行われるが、こちらも「アジアの波」特集に関連した作品が多数選ばれている。

またこのフェスティバルではカメラマン特集と題して、ドキュメンタリーカメラマンの仕事に焦点を当てる上映も。今回は堀田泰寛氏。1970年に黒木和雄監督の「日本の悪霊」で劇映画でデビューし、1980年には「ヒポクラテスたち」(大森一樹監督)を撮影。その後は数々のドキュメンタリー作品を手がけてきた。ドキュメンタリーに転じていくきっかけになった作品が自身で撮影・監督したドキュメンタリー映画「日曜日の子供たち」で、自宅に近い横浜鶴見の工業地帯の埋立地に1972年から数年にわたって16ミリカメラを担いで通い続け制作した自主制作ドキュメンタリー映画。

 

上映後は、プログラムディレクターの山崎裕氏とのトークイベントも開催された。堀田氏(写真左)が1939年生まれ、山崎氏が1940年生まれと同世代。堀田氏が劇映画からドキュメンタリーにフィールドを移していったのとは逆に、山崎氏は長年テレビのドキュメンタリーカメラマンを続けてきて、最近では是枝監督など劇映画の撮影もするようになった。お互いを知りながら交わることのなかった二人。対象からいかに真実を引き出すかという目的は同じながらも、そのアプローチは好対照かもしれないと山崎氏は言う。山崎氏が対象に深く関わりながら、引き出していこうとするのに対し、堀田氏のカメラはより客観的。「日曜日の子供たち」における子どもたちへの目線や距離感には独特なものがあり、それが堀田氏のドキュメンタリーカメラマンとしてのベースになっているのではないかという。

最終日の12日は、コンペティション部門に応募された45作品の中から、5本の入賞作品が上映され、その日の夜に大賞1作品を選定する。入賞作品の中には、ビデオサロン本誌で連載されている「日本映画大学で実践しているドキュメンタリー映像作品の作法」(安岡卓治氏)の2月号で紹介された学生の卒業制作作品のうちの1本「ひいくんのあるく町」も含まれている。また昨年まで連載していただいていた飯田基晴監督がプロデュースした「飯舘村の母ちゃんたち 土とともに」(古居みずえ監督)も入賞した。

入賞作品の上映は、2月12日(日)の10時〜17時。前売1300円、当日1500円で5作品すべてが観られる。