ブラックマジックデザインは、ラージフォーマットのデジタルフィルムカメラ『Blackmagic URSA Cine 17K 65』の価格を発表した。価格は以下のとおり(ともに税込)。

・URSA Cine 17K 65 :4,718,000円
・URSA Cine 17K 65 +EVF :4,948,000円

『Blackmagic URSA Cine 17K 65』は、新しいラージフォーマットの65mmのRGBW 17520 x 8040センサーを搭載。大きなフォトサイトにより16ストップのダイナミックレンジを提供し、交換可能なPL、LPL、ハッセルブラッドレンズマウント、業界標準のLemoおよびFischerコネクターに対応。

8TBの高性能ストレージが付いており、メディアのアップロードやBlackmagic Cloudへの同期用の高速ネットワーク機能にも対応。

URSA Cineは、4Kから巨大な17Kまですべての解像度で優れた画質が得られるよう設計された、革新的な新センサーを搭載し。この大型センサーは、URSA Mini Pro 12Kのテクノロジーに基づくもので、より大きなフォトサイトにより、驚異的な16ストップのダイナミックレンジを実現。独自のRGBWアーキテクチャは、赤、緑、青のピクセル数が同じであるため、あらゆる解像度で驚くほどリッチなカラーが得られ、究極の画質および柔軟性が提供されるよう最適化されている。

重量バランスの取れたボディは、堅牢なマグネシウム合金製の筐体に、軽量のカーボンファイバー・ポリカーボネートによる仕上げが施されており、撮影現場ですばやく移動可能。標準のLemoおよびFischerコネクターも搭載しているので、離れた場所からカメラをコントロールしながら、レンズモーターや他のアクセサリに給電可能だ。12G-SDI出力、10Gイーサネット、USB-C、XLRオーディオなども搭載。

異なるプロジェクトでは異なるレンズが必要になるため、URSA Cineは交換可能なレンズマウントを搭載。PL、LPL、EF、ハッセルブラッドレンズマウントにすばやく交換できる。また、各マウントの接続ピンではメタデータを読み込めるので、モニタリングやポストプロダクションでの使用に便利だという。

URSA Cineには複数のモニタリングオプションがあるので、撮影現場でスタッフがすばやく作業できる。開閉式モニターは、片側に5インチの大型HDRタッチスクリーン、反対側にカラーのステータスLCDを搭載。カメラの右側はアシスタント用のステーションで、2つ目の5インチHDRタッチスクリーンがあるので、スタッフがカメラ周辺で作業する上で外部モニターは必要ない。フォーカスプラー専用のモードもあり、完璧なフォーカスが得られる。

様々な業界標準コネクターを搭載しているURSA Cineは、ハイエンドの映画撮影に最適だとしている。フロントの7ピンLemoコネクターおよび3ピンFischerコネクターは、収録の開始/停止と24V電源に対応しており、フォーカスモーターなどのアクセサリに理想的。カメラ電源は標準24V 8ピンLemoコネクターで供給され、背面には低ボルテージのアクセサリ用に2ピンLemo 12Vコネクターもある。

Blackmagic RAWファイルは、カメラのメタデータ、レンズデータ、ホワイトバランス、デジタルスレートの情報、カスタムLUTを保存するので、現場とポストプロダクションで、イメージの一貫性を保つことが可能。URSA Cineは、同梱のBlackmagic Media Module 8TBに収録を行うので、フル65mmセンサーアパーチャーを使用する17KのBlackmagic RAWで4時間以上、4Kで20時間という長時間の撮影が可能。

URSA Cineは、センサーに精密にマッチした高性能光学ローパスフィルターを内蔵。また、光学ローパスフィルターには、改善されたIRフィルターが搭載されており、遠赤色の色反応が向上している。URSA CineのBlackmagic RAW処理と組み合わせられることにより、色とイメージの重要なディテールが保持され、より優れたイメージ忠実度が実現する。

URSA Cineは、超高速・大容量のCloud Storeテクノロジーを搭載した初めてのデジタルフィルムカメラ。Blackmagic Media Moduleは、高速かつ堅牢な、8TBの大容量ストレージだ。この高速ストレージにより、最高の解像度およびフレームレートで数時間にわたる収録が可能で、高速10Gイーサネットでファイルに直接アクセスできる。または、デュアルCFexpressスロットに対応したオプションのBlackmagic Media Module CFで、すでに所有しているメディアを使用することも可能。

Blackmagic Media Dockは、すばやく、シンプルに編集やカラーコレクションを開始できるようにすることで、ポストプロダクション・ワークフローを加速させる。最大3つのBlackmagic Media Moduleをマウントすることで、複数のURSA Cineカメラから同時にメディアに高速でアクセス可能。4つの高速10Gイーサネットポートには、4台までの編集ワークステーションを個別に接続できる。たとえ複数のユーザーが同時に接続した場合でも極めて高速だ。

URSA Cineは、収録の際に作成されるカメラのオリジナルメディアに加えて、小容量のH.264プロキシファイルの作成もサポート。小容量のプロキシファイルは、数秒でBlackmagic Cloudにアップロードできるため、スタジオでリアルタイムにメディアを使用できる。エディターが作業している最中に、メディアを直接DaVinci Resolveのメディアビンに送信できる機能は、これまでにない革新的な機能だ。

映画セットからのライブ配信も可能になった。URSA Cineは、ハードウェア配信エンジンを内蔵しており、主要プラットフォームまたは直接クライアントへのRTMPおよびSRT配信をサポートしている。イーサネット、高速WiFi、または4G/5G携帯電話のモバイルデータで、インターネットに接続するだけだ。

URSA Cineは、オプションのBlackmagic URSA Cine EVFをサポートしているので、屋外および手持ちでも正確かつ簡単に撮影できる。高品質の1920 x 1080カラー有機ELディスプレイおよび近接センサーを搭載。また、4枚構成のガラスディオプターは広いフォーカス調整に対応しており、極めて正確なフォーカスが得られる。デジタルフォーカスチャートを内蔵しているため、ビューファインダーのフォーカスを完璧にセットアップできる。

URSA Cineは、カメラの背面に8ピンのLemo電源コネクターを搭載しており、24Vおよび12V電源をサポート。つまり、既存の電源、バッテリー、アクセサリを用いてカメラを簡単に使用できる。URSA Cineには、大容量の250W電源およびBマウントバッテリープレートが同梱されるので、IDX、Blueshape、Core SWX、BEBOBなどのメーカーからの幅広い種類の高電圧バッテリーを使用可能。

URSA Cineには、撮影を始める上で必要なものがすべて同梱される。カメラは頑丈なペリカンケースに入っており、ケース内のフォームはカメラとアクセサリが正確かつ安全に収まるよう切り抜かれている。カメラ筐体にはPLレンズマウントが取り付けられているが、アクティブ方式のハッセルブラッドHCレンズマウントも付属するので、高品質のミディアムフォーマット・スチルレンズも使用可能だ。8TBのMedia Moduleもフォーマットされた状態で取り付けられており、すぐに撮影を開始できる。他にも、トップハンドル、高速Wi-Fi用のアンテナ、ベースプレート、24V電源、高電圧Bマウントバッテリープレートも同梱されており、すばやいセットアップが可能。

Blackmagic URSA Cine 17Kの機能

  • シネマライクな超ラージフォーマット2.2:1アスペクトセンサー。16ストップのダイナミックレンジに対応。
  • 軽量で頑丈なカメラ筐体に業界標準のコネクターを搭載。
  • Blackmagic RAWでリアルタイムの17K編集が可能。
  • 第5世代カラーサイエンスの新しいフィルムカーブに対応。
  • モアレやエイリアスを低減する高性能OLPF。
  • 収録用に高性能のBlackmagic Media Module 8TBを同梱。
  • Blackmagic Media Dockと互換性のあるメディア収録。
  • 高速WiFi、10Gイーサネット、モバイルデータでネットワークに接続。
  • RTMPおよびSRTライブ配信機能を内蔵。
  • オプションでBlackmagic URSA Cine EVFを使用可能。
  • ポストプロダクション用にDaVinci Resolve Studioを同梱。

◉製品情報
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/blackmagicursacine

ブラックマジックデザイン
https://www.blackmagicdesign.com/jp