Dobby(ドビー)で撮影した自撮り写真。夫婦での世界一周の旅をまとめたブログ「ボク旅、キミ旅。世界一周」http://bokutabikimitabi.com/を手がける中村健志朗さんに旅先での自撮りの観点でテストしてもらった。
自撮りドローンZEROTECH Dobbyの一番の魅力はその手軽さだ。重さは199gで航空法の規制に該当せず、サイズもiPhone6Sとほぼ同じなためポケットに軽々と入る。使い方も非常に簡単で、折りたたみ式のプロペラを広げて本体電源を入れ、スマートフォン専用アプリ「Do fun」を起動すれば準備完了。
▲カメラ角度は90度まで手動で傾けられる。飛行中の角度変更はできない。プロペラは固定されていないが、飛ばすと遠心力で広がる仕組みになっている。
▲カメラ角度は90度まで手動で傾けられる。飛行中の角度変更はできない。プロペラは固定されていないが、飛ばすと遠心力で広がる仕組みになっている。
▲Dobby(ドビー)をIphone 6Sと並べてみた。折りたたむとポケットにも入りそうな大きさ。
▲バッテリー持続時間は9分。モバイルバッテリーからも充電できる。
今回は妻とともにDobbyを持ち出してテストしてみた。スマートフォンを傾けたり、指をスライドさせるなど、アプリ上で直感的に操作できるので、ドローン初心者の妻でもすぐにコツをつかめた。動画は1080/30pで撮影可能。撮影後はアプリから直接SNSにシェアすることも可能だ。
▲機体は専用アプリ「Do.fun」で操作。スティック操作はモード1とモード2。飛行モードは斜め45度一直線に飛行する「バーズビュー」、「ターゲット追尾」などを備える。表示されていても使用できない機能もあった。
離着陸は手のひらからと地面からの2パターンがあり場所を選ばない。バッテリーの持続時間は9分と決して長くないが、モバイルバッテリーで給電できる。どこにでも持ち出したくなるカジュアルさが素晴らしい。
▲地面からの他、手のひらから離着陸させるモードも搭載。離陸時は機体裏面にあるセンサーを隠さないようにして飛ばすのがよいそう。
通常動画撮影(手動操作)を試したところ、無風でのホバリングでも、小刻みな揺れが見られた。電子手ブレ補正が搭載されてはいるのだが、ジンバル搭載型ドローンのような滑らかな映像とはいかない。風速5m/sの状況下では大きく機体が傾き姿勢制御が不安定となったり、顕著な歪み(こんにゃく現象)も見られた。機体が軽い分、風の影響をモロに受けてしまう印象だ。
▲動画レビュー(撮影・編集:中村健志朗)
今回は主に3つのテストを行なった。1つ目の「バードビューモード」は、録画ボタンを長押しすると、10秒間、斜め45度に飛行しながら自撮り撮影する機能。
▲アプリ画面で追尾したい被写体を指定したら「追跡スタート」ボタンを押すと追尾が始まる。「ブレ補正スタート」を押すとブレを補正するものの、無風状態でも小刻みな揺れが気になった。
2つ目の「ターゲット追跡モード」では、機体を5m以上の高さに飛ばし、アプリ上の被写体をタップすると自動追跡できる。認識精度も良好で歩行中の急な方向転換にも対応し、2分以上連続で追跡可能であった。しかしDJI Phantom4のように障害物回避機能は搭載されていないため、周囲の状況に充分注意を払う必要がある。
3つ目は屋内撮影。GPS未測位となり、超音波センサーやポジショニングカメラでホバリングの制御を行うのだが、時折機体が左右にブレる現象が出たため、プロペラガードをつけるか広いスペースが必要だと感じた。
Dobbyの動画撮影では小刻みな揺れが出るため、映像制作に使うのは厳しいかもしれない。一方、機体のブレの影響が少ない静止画のクオリティーは素晴らしいと感じた。どこにでも手軽に持ち出せて、結婚式などの特別な日に、特別な視点から自撮り写真を撮るのも面白そうだ。
◆製品情報(ソフトバンク・コマース&サービス取扱)
http://www.softbankselection.jp/cart/ProductDetail.aspx?sku=6924587600054
◆この記事はビデオSALON2016年12月号より転載
http://www.genkosha.co.jp/vs/backnumber/1602.html