Report◉一柳
*記事を一部修正しました(2019.11.1)
*記事を追加しましたし(2019.11.6)
いつもビデオカメラで長回しする朗読演劇のセンターの引きカメラをBMPCC4Kにしてみました。もちろん記録はBlackmagic RAW(BRAW)。12:1ならSDカードでも記録できますが、容量的に心配なので、ディリゲントさんにAngelbirdのコンパクトな外付けポータブルSSD、SSD2GO PKTの1TBをお借りしました。約1時間弱の朗読演劇をちゃんと記録できるのかという耐久テストの意味合いもあります。
SSDに同梱しているのが、Type-AとType-Cの接続ケーブルとType-CとType-Cの接続ケーブル。前者はPCと、後者はカメラと接続する用です。それに加えて、カメラに載せるためのアクセサリー「Angelbird SSD2GO PKT MOUNTING BRACKET」も一緒にお借りしました。
ポケシネのカメラ上には1/4インチネジがあるので、ブラケットを直接取り付けることができます。
この取り付けパーツは精密な感じがあって高級感があります。SSD側のUSB Type-Cの端子部はかなり奥にあって、ケーブルのほうはジャストサイズに作られていて、この専用ケーブルでないと入らないようです。ぴったりで、奥の端子接続部に負荷がかからないようになっています。
カメラ側の端子部。ケーブルは23cmと短く、ほんとにカメラ搭載用と考えていいようです。
1TBもあるとほぼ記録時間を気にする必要はありません。1時間の公演を2本録り終わったあとでもまだ残りが306分と出ています。本体、SSDともにかなり熱くなっていますが、記録が止まることはありませんでしたし、あとで確認したらファイルも完全でした。
ファイルサイズをみてみると、53分もので100GBオーバーです。もう一つのカメラがGH5Sなのですが、それが38GBくらいですから、2.5倍くらいの容量。2.5倍も、なのか、RAWなのに2.5倍で済んでいるのか、立場や用途によっても様々ですが、長回しするとなると容量は気になります。でもこれなら2TBのSSDに入れて編集できそうな感じなので、1時間くらいの長回しをBRAW記録するというのは充分ありのような気がしました。
それよりも画が、、、よかった。REC.709へのLUTを当てただけですが。
ちらっと主催者に見せたら、「あれ? いつもより映像がきれいなんですが」と言われました。やっぱりわかるんですね。
(以下、編集作業後の追記)
DaVinci Resolve 16.1でGH5SとBMPCC4Kの2カメ素材、さらに音声レコーダーの3つの素材を音合わせでマルチカム編集しましたが、これが想像以上に軽くて驚きました。
メディアページに3つのファイルを読み込みました。下手カメラのGH5S、センターのBMPCC4K、音声レコーダーで録ったPCM音声データです。GH5SはCinelikeD、BMPCC4KはBRAWなので、ここでもうLUTを当ててREC.709にしてしまいます。サムネイルで右クリックしてLUTを当てるだけ。舞台記録なので凝ったことはしません。
コントラスト感、色味ともに、GH5SのCineLikeDとそれほど違和感のないものになりました。それでマルチカム編集が結構快適にできます。タイムラインはHDなので、4K素材からどんどん切り出ししますが、それでも毎秒30コマの再生をしています。
カラーページで色とコントラストなどを整えます。GH5Sの素材
こちらがBMPCC4Kの素材。色味とコントラスト感、露出を揃えていきます。
いつもはH.264の素材をマルチカム編集していますが、片方がBRAWになると軽いです。いつもよりも快適に短時間でマルチカム編集とカラコレ作業を終えることができました。ファイル容量がH.264系よりも肥大化するのだけが問題ですが、1TBか2TBのSSDにBRAWの12:1くらいでBRAWで行けば、舞台撮影も充分現実的。というか、次もSSDにBRAWで行くのは間違いないですね。