毎年、技研公開で楽しみにしているのが放送博物館コーナー。今年のテーマは「放送が伝えた皇室」である。

まず一番手前にあったのは、1959年4月の当時の皇太子殿下の結婚パレードを撮影したカメラ。当時は日本製のカメラはなかったようで、製作したのはイギリスのPYE社。購入先がGPL社だったため、東京ではGPLカメラと呼び、大阪ではPYEカメラと読んでいたそうだ。

なんとも渋いカラーリングだ。

これは番組で見た記憶があるが、終戦の玉音放送を記録したマイクと円盤録音機。失敗が許されない音声収録だったので、録音機を2組用意して臨んだという。レコード盤には3分しか録音できない。マイクはマツダA型ベロシティマイク。NHK技研と東京芝浦電気が共同で開発した国産のマイク。

DENON製。デノンはちょっと前まではデンオン(日本コロンビア)でしたが、創業は日本蓄音機商会だったそうで、昭和14年に日本電気音響株式会社になり、DENONブランドで国産初の円盤式録音生先をNHKに納入したとあります。DENONといえば、カートリッジの名機DL-103もNHKに納入していたものとして有名でしたし、PCMレコーダーも技研と共同で開発したそうなので、NHKとの関係は深いようです。

玉音放送の前後に話したアナウンサーの原稿。

 

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