Leofoto撮影GEARカタログ vol.4〜魅惑のオールラウンダー システム三脚最前線


ジャンルを超えて活躍するビデオグラファー第三の選択肢。今回はロケ現場を選ばないLeofotoのシステム三脚をピックアップ!

レポート●竹本宗一郎(ZERO CORPORATION)
——————————–
暗闇から光を取り出して魅せる日本で唯一のナイトカメラマン。世界各地の夜の絶景をフィールドに
ネイチャードキュメンタリー番組やCMなどの特殊撮影を数多く手掛ける。
——————————–

協力●レオフォトジャパン


香港にほど近い中山市に本社を置くLeofoto は、スチル用三脚メーカーとして2014 年に誕生した中国ブランド。現地工場は多くのマシニングセンターを導入しアルミ部材からの削り出し加工による高精度で素早い商品展開が注目されている。近年は映像用の製品にも注力。国内ではワイドトレード(https://widetrade.jp/leofoto/)が総代理店として製品の販売・保守サービス(並行輸入品は対象外)を行なっている。

 

12種類を展開するLeofotoのシステム三脚。フラットトッププレート、ハーフボールアダプター、ゴム石突、スパイク、キャリングケース等が付属する。ナットロック式でスムーズな伸縮の脚はスプレッダー不要で3段階の開脚角度を実現。

 

LM-365C

5段式の「LM-365C(75mm対応)」は質量1,970g、全伸長1,540mmを確保しながら収納高わずか490mmとスーツケースに収まるサイズ感が魅力。段数が増えるとねじれやたわみの影響を受けやすいので用途に応じて最適なモデルを選ぼう。ふだん使いならば4段式の「LM-404C」「LM-364CL」がオススメ。

 

 

システム三脚とは

TOPベースの交換でフラット、ハーフボール両方の雲台に対応するスチルカメラ用の三脚を「システム三脚」と呼んでいる。カーボン製のシステム三脚は軽量かつコンパクトに収納できるため可搬性に優れ、ユーザー自身でメンテナンスできるので水辺や砂浜でも躊躇なく挑戦的なアングルを狙うことができる。

ところがムービーカメラマンたちが敬遠する理由のひとつが“ナット方式”の脚ロックだ。映像用のデュアルシャンク三脚の多くで採用されているノブロック式に比べて手間取るというものだが、実は最近のナットロック式は約半回転でリリース&ロックが行える。緩めるだけで脚が自重でスムーズに降りてくる製品もありスピード感はさほど変わらなくなっている。

 

サミットLMシリーズ

Leofotoのシステム三脚は10層カーボンパイプを採用する「サミットLMシリーズ」 。剛性と軽量化を両立させたプロ向けの製品で全12種類を展開する。

例えば同じパイプ径40mmの製品でもスーツケースに収まるコンパクトな5段式や2メートルを超える高さからの撮影が可能なモデルもあり、用途に応じて最適な脚が手に入る。

すべてのモデルで共通するのは、スプレッダーを使わず85°、55°、23°の3段階で角度調整が可能な点。瞬時にハイハット並みのローポジションを実現できるのが大きな魅力だ。フィールドロケはもちろん室内を含む通常のロケでも自由で素早い構図づくりが可能、想像以上の撮れ高を稼ぐ。

台座部にはマジックアームを取り付けられるアンチツイスト機構対応のマウンティングスレッド(U3/8)も搭載する。ここまでは近年人気のカーボンモノコック三脚も同様だが、システム三脚にはもうひとつ、地面との接触パーツをシチュエーションに応じて交換できるという大きな特徴をもっている。

台座部にはアンチツイスト機構対応のマウンティングスレッド(U3/8)も搭載する。

▲モデルによって対応するボール径が決まっているが変換アダプターを使えば相互対応。「BA-75L」は100mmベースの三脚に75mmのヘッドを、「BA-100L」は75mmベースの三脚に100mmのヘッドをそれぞれ乗せ換える際に便利なアイテムだ。

 

石突&スパイクチェンジ

ネイチャー撮影用の印象が強いシステム三脚だが、実は「大型フラット」という設置面積が広い硬質ゴムの石突に交換することで、フロアを傷つけることなくフラットな地面との接地剛性を高めることができる。

一般的なゴム石突のような荷重による変形がないため室内、コンクリートなど通常のロケで遭遇するシチュエーションはこれだけで完結する優れもの。システム三脚を導入したら最初に追加したいパーツだ。

フィールドロケ用にはさらに多彩なラインナップが。例えば岩場やアスファルト舗装など硬く凹凸のある接地面での安定性を高めるステンレス製の「スパイク」は、柔らかい土や砂利地では先端を地面に突き刺すことでぐらつきを防ぐことができる。ゴム石突とスパイクをいちいち交換するのが面倒だという人には、このふたつが一体化した「可変スパイク石突」というチョイスも。また踏み固められた雪上や氷上では接地点が多い「フラットスパイク」が有効だ。逆に柔らかい雪上ではスノーバスケットを装備した「スノースパイク」が活躍する。スノースパイクは三脚が沈み込みやすい浜辺や砂漠地帯でも効果的。

 

 

便利なマルチリンクアダプター

円柱パイプならではの拡張オプション「マルチリンクアダプター」も注目したいアイテムのひとつ。外部モニターやバッテリーを脚部に装着する場合マルチクランプを利用するのが一般的だが、パイプを挟んで固定するため上下方向のぐらつきは避けられない。クランプを締め過ぎればカーボンが割れる危険性も。マルチリングアダプターは外周を面で包み込むため固定力に優れガタがない。

このパーツを使えばマジックアームやV-MOUNTプレートなどを安全かつ強固に接続することができる。

あらゆる地面の状況に最適化できるシステム三脚の大きなアドバンテージ。テレビ番組のロケが多い筆者だが、シチュエーションに合わせ臨機応変に石突やスパイクに付け替えながらシステム三脚を積極的に使ってきた。シングルシャンクの拡張性と運用性の高さを知れば、あなたもきっと試してみたくなるはずだ。

 

 

撮影現場やニーズによってパーツを変更したり追加できるシステム性

石突&スパイクラインナップ

各所に砂や埃、水などがパイプに侵入するのを防ぐ「Oリング」を採用したLeofotoの石突&スパイクラインアップの一部分。まずは通常ロケ用としてフラットの50mm(SC-50)または80mm(SC-80)を導入するのがオススメ。各種スパイクはシチュエーションに合わせてそろえていきたい。

 

マルチリングアダプター

「LM-365C(75mm)」とマルチリングアダプター「TDC-36+CF-9」の組み合わせ例。マジックアームやV-MOUNTプレートなどの固定に最適。アダプターの有無でネジのオス・メスを変えられる。三脚のパイプ径と同じサイズのものを選ぼう。

 

セルフメンテナンス性

砂や埃などで動きが鈍くなった場合は自分で簡単にメンテナンスできる。他社製品ではナットロックを外すと樹脂製の抜け止めパーツがバラバラになって外れるため再組立てに苦労するがLeofotoでは一体化した抜け止めパーツを採用、セルフメンテナンスも安心だ。

 

開脚角度改造サービス

ワイドトレードでは自社販売製品向けの「開脚角度改造サービス」が人気だ。サミットシリーズの場合、最狭開脚角度を23°から25°へ拡張でき安定性が向上する。

vsw