ブラックマジックデザインは、カットページ用のキーボード『DaVinci Resolve Speed Editor』を発表した。価格は、US$295で日本円は35,980円(税別)。

『DaVinci Resolve Speed Editor』は、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせ、新しい方法で編集を劇的に高速化するソリューション。マウスと異なり、DaVinci Resolve Speed Editorはそれぞれの編集機能用のコントロールを搭載しており、複数のタスクを同時に行えるのでエディターは作業をスピードアップできる。また、Blackmagic Design販売店からDaVinci Resolve Studioを購入すると、期間限定でDaVinci Resolve Speed Editorが無償で付いてくる。

従来の編集ソフトウェアでは、メディアを管理する上で何千ものクリップを使用するので、クリップを絶えずクリック&ドラッグする必要がある。しかし、テレビCMやニュース、宣伝広告、トレーニングビデオなどの制作において、この手法は時間が掛かりすぎる。一方、古くから使用されるテープベースのリニア編集には、ビデオテープ上のすべてのメディアが再生され、早送りと巻き戻しですべてのショットを確認できるという利点があった。カットページはこの利点を活かした最新の機能、ソーステープを搭載している。ソースボタンを押すだけで、サーチダイヤルですべてのメディアをスクロールして確認できるのだ。現在のクリップはビン内でハイライトされる。編集後もビューアはソーステープのままなので、すぐに次のショットに移動できるとしている。

イン点&アウト点の入力は、編集で最も使用される機能で、DaVinci Resolve Speed Editorは、大型のイン点ボタンおよびアウト点ボタンを、手で簡単に見つけられる位置に搭載している。この配置は両手での操作に最適で、右手でトランスポートコントロール、左手でイン点&アウト点ボタンをコントロールして編集を実行できる。サーチダイヤルでスクロールし、目的の位置にイン点&アウト点を設定可能。イン点&アウト点を設定したら、すぐ近くにある編集機能ボタンを押すだけで編集が実行できる。また、イン点&アウト点はソーステープにフォーカスを合わせる目的でも使用できる。ソーステープからビン全体に戻したい場合はエスケープキーを押すだけで実行できるという。

キーボードによる編集とマウスによる編集は異なるため、カットページの編集機能はキーボードのスピードを活かせるようにアップグレードされている。また、カットページは編集を実行してもタイムラインに切り替わらないので、引き続きソーステープを視覚的に確認して、クリップの配置を続行できる。タイムラインにクリップを追加し続けられるので非常に高速な作業が可能。

 

パネルに内蔵された大きなサーチダイヤルは高品質で、ショットのトリムを極めて正確に実行できる。トリムボタンを押しながらサーチダイヤルを回すことで、サーチダイヤルをトリムコントロールとして使用できる。つまり、左手で様々なトリムモードを選択し、右手でトリムを調整可能。

トランジションボタンはカットボタンやスムースカットボタンに似ているが、DaVinci Resolveで使用できる全トランジションのパレットから、選択したカスタムトランジションを追加できる。トランジションボタンを長押しするとパレットが表示され、任意のトランジションを選択可能。

分割ボタンを押すと、タイムラインのクリップを現在の再生ヘッドの位置で簡単にカットできる。既存の分割点で分割ボタンを押すと、その分割を除去可能。このボタンを押しながらサーチダイヤルを使用すれば、タイムラインのクリップを前後に移動できる。

スナップボタンを押すと、タイムラインのスナップ機能が有効になる。DaVinci Resolve Speed Editorのスナップ機能は磁石的でなく、より繊細に機能する。ジョグを編集点で一時的に停止するので、より使いやすいのが特徴だ。スナップボタンを押しながらサーチダイヤルを使用すると、ビューアサイズを変更できる。

 

カメラ番号選択ボタンでは、カットページの同期ビンを使用する際にカメラを選択できる。サーチダイヤルを回しながらカメラ番号を押すことで、順方向にジョグしながら、選択したカメラをリアルタイムでタイムラインに適用可能。ライブオーバーライドと呼ばれるこの機能は、DaVinci Resolve Speed Editorでカメラボタンを長押しするか、ライブオーバーライドボタンを使用して有効にできる。この機能を有効にし、ライブオーバーライドボタンが点灯したら、プロダクションスイッチャーのようにカメラを選択可能。マルチビューが表示され、カメラからカメラへと自由に切り替えられる。切り替えをビデオのみ、またはオーディオのみに限定するボタンもあり、柔軟な編集が可能。

さらに、Bluetoothを搭載しており、ワイヤレスで接続できる。また、通常のコンピューターキーボードと併用でき、ラップトップでの使用に最適。DaVinci Resolve Speed EditorはUSB接続にも対応しており、この接続を介して内部バッテリーに給電できる。Bluetoothと内蔵バッテリーにより、極めて高い可搬性が実現しているという。

 

DaVinci Resolve Speed Editorの機能

  • ソーステープでクリップを高速検索
  • イン点/アウト点トリム用の大きなボタン
  • インテリジェント編集に対応した新キーボードモード
  • サーチダイヤルを使ったライブトリム用のボタン
  • トランジションタイプ変更用のボタン
  • サーチダイヤル・コントロール
  • タイムコード入力用キーパッド

 

 

◉製品情報
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/keyboard

ブラックマジックデザイン
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