ブラックマジックデザインは、オランダのハードスタイル・ダンスフェスティバル、「Defqon.1」のUltra HDライブプロダクションに、URSA Mini Pro 4.6K G2およびATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kが使用されたことを発表した。
Visionがハードウェアを提供。NEPのソリューション・コンサルタントであるアライン・ディッケン(Alain Dikken)氏によると、最大の課題は、最長1.5km離れた複数のステージのコンテンツを送信するライブインフラを構築することであった。「これほどの長距離で信号を送信する場合、特にUltra HDの送信では、光ファイバーが唯一の選択肢です」
とディッケン氏。
「メインステージからの映像、タリー、インターコムはすべて、プロダクションの中心となる野外中継車(UHD2)へと送信されました。これにより、ケーブルを走らせる距離を管理可能な範囲に抑えられ、そして各ステージの監督が一箇所に集まっていることで、3日に渡るフェスティバルを中断することなく放送できました」
別途特設されたポータブル・プロダクション・ユニット(Flaypack 2)は、UHD2の隣に配置され、カメラのISO収録やライブ配信用のUltra HDプログラム出力の収録を行なった。また、ハイライトシーンやプロモーションの制作にも使用された。
URSA Mini Pro 4.6K G2とPLレンズをベースとした6台のカメラセットアップにより、「ブルー」ステージをキャプチャー。2台はステージ正面(FOH)に設置、1台はドリートラックにマウント、そしてもう1台はクレーンに装着された。さらに2台のBlackmagic Micro Studio Camera 4Kが各ステージでのクローズアップショット用に使用された。
「ライブのダンスミュージックイベントは独特なジャンルであり、コンテンツ制作に画期的なアプローチが要求されます。レーザーや照明、そして独自の雰囲気の背景など、退屈な瞬間は一瞬たりともありません」
ディッケン氏は続ける。
「時々、24あるいは25fpsで撮影して、よりシネマライクな雰囲気を出し、そして標準のライブプロダクションフォーマットに切り替えたいということもあります」
「URSA Mini Pro G2はクリエイティブな画作りに必要なラティチュードが得られます。そして様々なフレームレートが混在している場合は、ATEMの柔軟性が役立ちます」
ディッケン氏によると、Ultra HD信号は、ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kから各ステージの大画面、そしてDefqon.1のソーシャルチャンネル用の配信プロバイダーへと直接送信されたという。追加のプログラムフィードはTeranex AVでダウンコンバートされ、現場の野外スタジオから放送局へと提供された。
「このソリューションにより、すばらしいルックのコンテンツを作成できましたが、より大きな利点は、プリプロダクションや準備期間中に時間を大幅に節約できたことです。6GのシングルリンクでUltra HDコンテンツを送信できたため、現場のチームはいちいち本社に確認せずに、図面から実際のライブインフラを構築できました。この効率的な作業により、私たちがすばらしいショーを作成できることを、クライアントはすぐに全面的に信用してくれました」
ディッケン氏は最後こう結んだ。
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