DJI、3眼カメラを搭載したMavic 3 Proを発表


DJIは、3眼カメラシステムを搭載したフラッグシップドローン『Mavic 3 Pro』を発表した。異なる焦点距離を持ったカメラを3台搭載している。すでにオンラインストア store.dji.com、認定ストアより予約販売をしており、販売開始は5月9日を予定している。価格はそれぞれ下記の通り(いずれも税込)。

  • DJI Mavic 3 Pro(DJI RC付属):261,800円
  • DJI Mavic 3 Pro Fly More コンボ(DJI RC付属):352,000円
  • DJI Mavic 3 Pro Fly More コンボ(DJI RC Pro付属):471,900円
  • DJI Mavic 3 Pro Cine Premium コンボ 563,420円

同製品は、Mavicシリーズに欠かせないHasselbladカメラ、2種類の望遠カメラを搭載。最大飛行時間は43分。DJIドローンの代表的な機能である全方向障害物検知、最大15 kmのHD映像伝送(日本国内は8 km)といった機能を搭載している。

■主な特長

1台のカメラドローンに3種類のレンズを搭載

『Mavic 3 Pro』は複数の異なる焦点距離(24mm/70mm/166mm)を持つ3眼カメラシステムによりイメージング性能がさらに進化。広角カメラを使用しどのような場所を撮影したいか確認し、中望遠カメラで特定のロケーションに絞った上で、その中の特定の景色や人物に焦点を当てて撮影するなど、それぞれのカメラを組み合わせて使用することで、さらにユニークで視覚に訴える映像を撮影できる。

最高性能を誇るHasselbladカメラ

他のMavic 3シリーズと同様、4/3型CMOS Hasselbladカメラを搭載。Hasselbladカメラは最大12.8ストップのネイティブ ダイナミックレンジに対応し、12-bit RAW写真を撮影できる。

さらに、ハッセルブラッド ナチュラルカラー ソリューション(HNCS)により、人間の目で知覚した色合いを正確に再現できるため、面倒な後編集や複雑なカラープリセットの必要がなく、魅力的な映像を撮影できる。最大5.1K/50fpsやDCI 4K/120fpsといったプロ向けに用意された動画スペックが備わっている。

新たに10-bit D-Log Mカラーモードに対応し、最大10億色もの色を記録可能。夜明けや夕暮れ時などのハイコントラストな撮影シナリオでも、細部まで繊細に捉えた自然なカラーグラデーションを再現し、色彩豊かに表現する。また、D-Log Mモードによりカラーグレーディングがしやすくなり、画質や鮮明度を下げることなく、効率的なポストプロダクション工程が可能に。

画質をさらに上のレベルまで極めたいというユーザーに向け、『Mavic 3 Pro Cine』では更なるオプションに対応しており、搭載された3種類のカメラは全てApple ProRes 422 HQ/Apple ProRes 422/Apple ProRes 422 LTコーデックに対応。また、1TB SSDが内蔵され、10Gbps 高速データ転送ケーブルを用い、よりプロフェッショナルなワークフローが可能となっている。

被写体の構図調整がよりパワフルに

中望遠カメラ(焦点距離70mm)は、興味深い建物の撮影から車のコマーシャル撮影まで、様々な種類の撮影シナリオに対応。1/1.3インチCMOSセンサーを搭載した光学3倍ズームに対応する中望遠カメラは、48MP/12MPでの写真や4K/60fpsでの動画が撮影可能で、D-Log Mにも新たに対応。圧縮効果が働き、被写界深度が浅くなり、被写体を際立たせ、独特な奥行き感を持った映像を制作できる。この光学3倍ズームカメラはハイパーラプス映像の撮影に最適。

遥か先を見通す、望遠ズーム

望遠カメラがさらに進化し、解像度、絞り(F4.4からF3.4)、動画フレームレートの点で性能がアップ。光学7倍ズームでの4K/60fps動画撮影や12MP写真撮影が可能。最大28倍ハイブリッドズームを使用すると、雪山、建物などで被写体に近づくことなく対象を確認でき、野生動物などと安全な距離を保った状態で、被写体を脅かすことなく簡単に観察できる。

充実の自動飛行機能

同製品はDJI O3+伝送システムにより、安定してクリアなカメラビューを確認することができ、1080p/60fps HDライブ映像を高いフレームレートで最大15 km先から伝送可能。(日本国内は8 km。実際の伝送距離は信号強度に依存。また、常にパイロットの目視内で飛行させること。)他にもウェイポイント飛行、クルーズ制御、アドバンストRTHといった機能が搭載され、自動飛行機能が充実している。

  • ウェイポイント飛行:事前設定したウェイポイントをもとに自動で飛行ルートを計画し、同じルートを正確に繰り返し飛行。
  • クルーズ制御:操作スティックを倒し続けることなく、任意の方向に飛行。離れた場所からのマニュアル操作での飛行でも、よりスムーズなカメラワークを行うことができる。
  • アドバンストRTH:安全性と効率の点を考慮し、ホームポイントに戻る飛行ルートを自動決定、RTH中の経路上にある障害物を迂回して簡単に帰還。

インテリジェント機能に対応

『Mavic 3 Pro』は、DJIドローンが持つ一連のインテリジェント機能に全て対応。

  • フォーカストラック:Hasselbladカメラと中望遠カメラは、ActiveTrack 5.0、スポットライト、POI(ポイント オブ インタレスト)の3種類のモードで構成されたフォーカストラックに対応。様々な方向に飛行しながら安定したトラッキング撮影を実行する。
  • マスターショット:タッチ操作で手軽に開始することができ、自動で撮影、編集、音楽を追加。シネマティックな動画を自動生成する。
  • クイックショット:ドローニー、ロケット、サークル、ヘリックスといったクイックショット機能を用い、様々なカメラワークで撮影可能。
  • パノラマ撮影:息をのむような壮大な風景を、画質を犠牲にすることなく、複数の写真をスティッチして構成された100MPのパノラマ写真で再現。

また、撮影後、RAW映像を転送する操作がこれまで以上に簡単になった。高速クイック転送を使用すると、Wi-Fi 6を介し、最大80MB/sの速さで写真や動画データをドローンからモバイル端末に直接ダウンロード。転送時に送信機と接続は不要。

 

◉製品情報
https://www.dji.com/jp/mavic-3-pro

DJI JAPAN株式会社
https://www.dji.com/jp

vsw