株式会社TYOは、初めて学生向けに開催するムービーアワード「TYO学生ムービーアワード」の表彰式を 2月14日に恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンルームにて開催し、最終ノミネート5作品の中から受賞作品を発表した。

エントリー総数603件の中から、金賞は佐賀大学 西遼太郎さんの『ありとありじごく』、銀賞は京都精華大学 岡崎和佳奈さんの『A busy pen』、銅賞は札幌大谷大学 山田航平さんの『始まり』と武蔵野美術大学 櫻井美希さんの『GET THE DESTINY』、審査員特別賞は立命館大学 村井ミチルさんの『希望に夢を走らせて』に決定した。

募集作品のテーマは「走る」から発想した60秒のショートフィルムで、人物映像からアニメーション、CG、モーショングラフィックスまで多岐にわたるジャンルからの応募があった。審査員には映像・オンライン業界にて多数CM制作に携わったディレクター陣をはじめ、株式会社資生堂のチーフクリエイティブディレクター 小助川雅人氏、俳優の別所哲也氏、映画監督の細田守氏が特別審査員として審査に加わった。

 


▲表彰式の模様


▲司会進行の別所哲也さん。最終ノミネート5作品の中から、金賞、銀賞、銅賞、審査員特別賞がそれぞれ発表された。

 

 

◉金賞『ありとありじごく』 佐賀大学 芸術地域デザイン学部 芸術地域デザイン学科 地域デザインコース 3年 西 遼太郎さん


「走るというテーマで作るとなった時に思い浮かんだのが、小さい頃によく行った公園の地元の人からも蟻地獄と呼ばれて親しまれている遊具でした。最初、ストーリーはなかったが、ありは労働とつながり、労働と走る、というように着想しました。賞金はショートフィルムの卒業製作の資金にあてたいです」

 

◉銀賞『A busy pen』 京都精華大学 芸術学部造形学科映像専攻 2年 岡崎 和佳奈さん

「そのまま『走る』ものを映像にしたら作品が埋もれてしまうなと思ったので、『ペンを走らせる』というところに重点を置いて製作することを心がけました。動きの気持ちよさにこだわり、どういう動きにしたら『気持ちが走る』かを表現できるかということを考えて、締切直前まで描き直しました。音楽も自分で作成し、録音もすべて一人でしました」(アニメーション作品)

 

◉銅賞『始まり』 札幌大谷大学 芸術学部 美術学科 メディア表現領域 写真・映像・メディアアート専攻 2年 山田 航平さん

「テーマを持って映像作品を作ることが初めてでした。絵コンテは考えていたが、大学の教授からアドバイスを受けながら一人で試行錯誤しながら作りました。こだわったところは、最後の終わり方です」

 

◉銅賞『GET THE DESTINY』 武蔵野美術大学 造形学部映像学科 4年 櫻井 美希さん


「絵コンテはしっかりと描き、どこで何を撮るかタイムラインも作成しました。また、学校の近くで撮影許可も取って、準備をしっかりしました。パンをくわえて走っていて曲がり角でぶつかるという少女漫画から着想を得て、いくつかの案がある中でこれを選びました」

 

◉審査員特別賞『希望に夢を走らせて』 立命館大学 映像学部映像学科 2年 村井 ミチルさん

「60秒の中にいろいろ詰め込みたいと思いましたが、あまり入れすぎるとごちゃごちゃになってしまうので、簡潔にだれが観ても内容がわかるような作品にしました。もともとパルクールが好きだったが、それだけでは弱いと思っていた時にALSの記事を見て、取り入れようと思いました」

 

 

▲コンペティションの受賞者。左から村井 ミチルさん、岡崎 和佳奈さん、西 遼太郎さん、山田 航平さん、櫻井 美希さん。

 

◉受賞作品はTYO学生ムービーアワード公式サイトにて公開
https://tyo-gama.jp/award/