映像機器業界でも、今後、放送業界が大きく伸びないことから、経営を統合する動きが加速している。グレスバレーもその親会社となるベルデンがSnell Advanced Media(sam=元クオンテル)を20182月に買収。samはグラスバレーに統合され、カラーグレーディングを行うポストポストプロダクションに多数導入されているRioはグラスバレーで扱うことになり、開発は神戸で行うことになったと発表した。Rioはウィンドウズベースということもあり、グレスバレーのなかでEDIUSを開発してきた神戸で開発を継続できると判断したという。ただ、現状、EDIUSとRioではユーザーも異なり、使われ方もまったく違うので、統合することはないが、ハードウェアの構成としては近いので開発を効率化していくとのこと。Rio 4Kはバージョン4.5が発売された。32チャンネルオーディオやクローズドキャプション、NETFLEXへの納品用データの書き出し機能などが加わっている。

EDIUS 9.31でFUJIFILM X-T3の10bit HEVCやニコンのN-Logに対応

EDIUSは、9.3、9.31で以下の新機能を追加。キヤノンのXF705で採用されたHF-HEVC(H.265)や富士フイルムのデジタル一眼X-T3で採用されたHEVC/H.265などに対応。カラースペースではニコンのN-Logにも対応している。

写真はターンキーのREXCEED。

ターンキーのHDWSはすべて4K対応モデルになっているが、HDWS 8Kも来年には登場する。パナソニックのスイートルームでは、4Kプレビューモデルがデモされていた。HQXコーデックにより8Kでのリアルタイム編集が可能になる。上位モデルは8Kフル解像度プレビュー、8Kベースバンド出力が可能、下位モデルは8Kドラフトプレビュー、4Kダウンコンバート出力が可能なモデルとなっている。

 

EDIUS Cloudで映像制作のスタイルは変わるか?

Amazon AWSは今回のInter BEEでも単独でブースを出していたが、AmazonのS3というクラウドサービスにダイレクトアクセスしてEDIUSのソフトそのままの操作が可能なEDIUS Cloudで4K編集もクラウドに置いた素材で可能になるというサービスを提供。対象は法人になるが、ユーザーの使い方に合わせて、期間も含めてカスタマイズして作っていくことができる。セキュリティもしっかりしながら、どこからでもアクセスできることで、映像制作のあり方がかわっていくかもしれない。つまり、新しい制作会社にとっては、大きな初期投資をせずにパフォーマンスが高いシステムを利用することができるし、オフィスを構えて1箇所で作業をする必要がなくなる。EDIUS Cloudはグラスバレーブースだけでなく、AWSブース(Amazon)でもデモされていた。