▲『ニコン Z 7II』(写真左)、『ニコン Z 6II』(写真右)
株式会社ニコンは、ニコン Z マウントを採用したフルサイズ(ニコンFXフォーマット)ミラーレスカメラ『ニコン Z 7II』を2020年12月、『ニコン Z 6II』を11月6日に発売する。価格はオープンで、市場想定価格は『ニコン Z 7II』が40万円前後、『ニコン Z 6II』が27万円前後。
『Z 7II』は、有効画素数4575万画素の高画素フルサイズミラーレスカメラ。「Z シリーズ」の最高峰モデルである「ニコン Z 7」(2018年9月発売)の高い描写力を継承しながら、新たに「デュアル EXPEED 6」の搭載による約3倍の連続撮影可能コマ数の実現や、ユーザーの要望に応えたダブルスロットの搭載など操作性が向上。高い捕捉性能を発揮しながら、撮影のワークフローを効率化する。
『Z 6II』は、優れた動画性能を有し、幅広い表現をサポートするフルサイズミラーレスカメラ。『 Z 7II』と同様に大口径の「Z マウント」で圧倒的な光量を取り込むことができ、高画質を実現。「ニコン Z 6」(2018年11月発売)の高い描写力を継承しながら、新たに、「デュアル EXPEED 6」の搭載による約3.5倍の連続撮影可能コマ数の実現や、ダブルスロットを搭載。静止画、動画を問わず本格的な撮影ニーズに応えるとしている。
本体サイズは、両製品ともに約134(幅)×100.5(高さ)×69.5(奥行)mm、質量が約615g(本体のみ)。
主な動画撮影機能のポイント
1.4K UHD/60p対応
『Z 7II』
発売当初から対応。撮像範囲設定は[FX(フルサイズ)ベースの動画フォーマット]に固定される。ただし、実際の画角は3840×2160/30p、3840×2160/25p、3840×2160/24pで撮像範囲を[FXベースの動画フォーマット]に設定した場合の約93%になる。
『Z 6II』
来年2月に予定されるカメラのファームアップにより[DXベースの動画フォーマット]の4K UHD/60p、50pに対応予定。
2.4K UHD/30p対応
『Z7 II』
[FXベースの動画フォーマット]フルフレームで撮影可能だが、全画素読み出しではない。[DXベースの動画フォーマット]時には、撮像素子からの全画素読み出しによる撮影が可能。
『Z6 II』
[FXベース動画フォーマット][DXサイズベース動画フォーマット]ともに、全画素読み出しによる撮影が可能。
3.RAW動画出力対応
どちらも有償対応(ニコン修理センターへ送付、またはニコンプラザ、サービスセンターへ持ち込み)により、HDMI端子で接続した外部レコーダーへ12bit RAW動画出力が可能になる。外部レコーダーはアトモス「Ninja V」ver.10.2以降に対応し(2020年10月14日現在)、ProRes RAW記録が可能。また、来年2月に予定されるカメラのファームアップによりブラックマジックデザイン「Video Assist 12G HDR」に対応し、Blackmagic RAW記録が可能になる予定。(RAW出力時は30p)
『Z 7II』の主な特長
1.多彩なNIKKOR Z レンズとの組み合わせによる圧倒的な解像感と豊かな表現
有効画素数4575万画素、裏面照射型ニコンFXフォーマットCMOSセンサーを採用し、常用感度ISO 64~25600を実現。ラインナップが18本に拡充したNIKKOR Z レンズ(テレコンバーター含む)と組み合わせることで、「ニコン Z マウントシステム」がもたらす光学性能を最大限に引き出し、高画素ならではの高精細な描写と美しいボケ味を両立。被写体の質感やディテールを活かした表現が楽しめます。また、ピクチャーコントロールのシャープネス調整を通して被写体や用途に合わせた細かな設定が可能。
2.画像処理エンジンを2つ採用した「デュアル EXPEED 6」で、被写体の捕捉性能が進化
画像処理エンジンを2つ搭載した「デュアル EXPEED 6」の採用により、AF/AE追従で連続撮影可能コマ数は「Z 7」の約3倍の約77コマ、連続撮影速度は約10コマ/秒に向。「瞳AF」「動物AF」は、「ワイドエリアAF(L)モード」にも対応し、対象の被写体の目だけにピントを合わせることができる。低照度時のAF性能も改善し、-3EVの暗さまでAF撮影が可能。
そのほか、ニコンのデジタル一眼レフカメラに搭載されている「3D-トラッキング」に似た操作性のターゲット追尾AFに対応し、カスタムボタンにターゲット追尾機能を割り当てることができる。さらに、電源OFF時のピント位置維持機能を新たに搭載。電子ビューファインダー(EVF)は、コマ間のライブビューの表示フレーム数が増加。連続撮影中の画面表示が滑らかになり、動く被写体をより正確に捉えることができる。
3.プロフェッショナルの現場におけるワークフローを強力にサポートする信頼性
USB充電だけでなく、電源ON時の給電にも対応。撮影可能コマ数は約360枚に増加し、さらに「パワーセーブ」機能を使用することで撮影可能コマ数が約380枚に増加。加えて、「Z マウントシステム」で初となる縦位置撮影時のグリップ性と操作性を向上させる「パワーバッテリーパックMB-N11」(別売、11月6日発売予定)を「Z 7II」に装着することで撮影可能コマ数および動画撮影可能時間が約1.9倍に拡張できる。
▲別売の『パワーバッテリーパックMB-N11』装着時
また、ユーザーの要望に応えダブルスロットを搭載し、高速書き込みや読み出しに対応するCFexpress(Type B)/XQDカードスロットに加え、SDカード(UHS-II対応)スロットも搭載。さらに、「デュアルEXPEED 6」の採用により、ダブルスロットにおいても速度を落とすことなくメモリーカードへの書き込みが可能。
◉製品情報
https://www.nikon-image.com/products/mirrorless/lineup/z_7_2/
『Z 6II』の主な特長
1.本格的な映像制作をサポートする動画性能
4K UHDは最大30p、フルHDは最大120pに対応。また、動画撮影時にも「瞳AF」「動物AF」が使用でき、高い精度で人物や犬、猫の瞳にピントを合わせることができる。HDMIケーブル経由で外部レコーダーに接続すれば、4K UHDの12bit RAW動画出力ができ(有償対応)、豊富な情報を活かしたカラーグレーディングに活用できる。また、10bitの「N-Log」やHLG(Hybrid Log-Gamma)方式のHDR動画の出力も可能。なお、ファームアップにより、4K/60pへの対応や、ブラックマジックデザインの外部レコーダーへのRAW動画出力への対応を予定。
2.シャッターチャンスを逃さない進化した静止画性能
画像処理エンジンを2つ搭載した「デュアル EXPEED 6」の採用により、AF/AE追従で連続撮影速度が「Z 6」の約12コマ/秒から約14コマ/秒に高速化し、連続撮影可能コマ数は約35コマから約124コマと、「Z 6」の約3.5倍に増加。なお、暗所での撮影で活躍する低輝度性能も向上し、-4.5EVまで高精度なAFが可能。
「瞳AF」「動物AF」は、「ワイドエリアAF(L)モード」にも対応し、狙った被写体の目だけにピントを合わせることが可能。ほかにも、電源OFF時のピント位置維持機能や、ライブビュー撮影で画像モニターをチルトした時に意図しない電子ビューファインダー(EVF)への切り替えを防ぐ機能など、ユーザーの使い勝手を追求した機能を新たに搭載。
3.様々な撮影シーンで活躍する高い信頼性
USB充電だけでなく電源ON時の給電も可能で、インターバルタイマー撮影やタイムラプス動画撮影など長時間の撮影の際にも安心して使用できる。また、消費電力を抑えた「パワーセーブ」機能も搭載。さらに、新発売の縦位置操作にも適した「パワーバッテリーパックMB-N11」(別売、2020年11月6日発売予定)を装着すれば、撮影可能コマ数および動画撮影可能時間が約1.9倍に拡張できる。
また、ダブルスロットを搭載し、高速書き込みや読み出しに対応するCFexpress(Type B)/XQDカードスロットに加え、SDカード(UHS-II対応)スロットも使用可能。さらに、「デュアルEXPEED 6」の採用により、ダブルスロットにおいても速度を落とすことなくメモリーカードへの書き込みができる。
◉製品情報
https://www.nikon-image.com/products/mirrorless/lineup/z_6_2/
株式会社ニコン
https://www.nikon.co.jp/