ソニーは、Cinema Lineシリーズの新商品として、フルサイズイメージセンサー搭載レンズ交換式カメラ『FX2』を発表した。発売日は8月1日で、価格は416,900円(税込)。

『FX2』は、映像制作を本格的に始めたい方や、新たにシネマティックな映像表現に取り組んでみたいと考えているクリエイターに適したシネマカメラ。「FX3」、「FX30」の設計コンセプトを継承。Cinema Lineのルックと操作性を備え、15+ストップのワイドラチチュードによる階調豊かな映像記録で、編集自由度の高い映像表現が可能。

有効約2760万画素の裏面照射型35mmフルサイズCMOSセンサーExmor Rと最新の画像処理エンジンBIONZ XRを搭載。フルサイズ4K (QFHD 3840×2160)撮影時に画素加算のない全画素読み出しで7Kオーバーサンプリングを行い、Super 35mmモードでは4K/60p 記録が可能。

FXシリーズ初となる、AIプロセッシングユニット搭載により、「リアルタイム認識AF」や「リアルタイムトラッキング」の性能が向上したほか、小型軽量のデザインで手持ちやジンバル撮影に適し、高い機動性を実現。

また、チルト式のEVFを搭載し、角度を調整しながらモニタリングできる。さらに、ジタルシネマカメラ「VENICE」シリーズと同様に、撮影時によく使用される絞りやISO、フレームレートなどの情報を集約した「BIG6(ホーム画面)」のUIを採用。

動画と静止画の切り替えスイッチを備え、Cinema Lineならではの動画撮影性能を有しながら、動画と静止画の撮影モードをシームレスに切り替えることができる。

本体サイズは約77.8(高さ) × 129.7(幅) × 103.7(奥行)mm、重さ約679gと小型・軽量


バリアングル液晶モニター搭載


有効約3300万画素のフルサイズセンサーを搭載。S-Log3での撮影時は15+ストップのワイドラチチュードで、明暗差のあるシーンでも階調豊かに記録できる。

ISO800とISO4000の2つのベースISO感度を持ち、明るい場面と暗い場面で2種類の基準感度を使い分けることができる、独自のデュアル・ベースISO機能を搭載。暗所での撮影においても、ノイズの少ないクリアな映像を記録できる。また、4:2:2 10bit記録が可能で、豊かな階調を生かした映像編集が可能。

S-Log3ガンマカーブ用の撮影モードとして、最大のダイナミックレンジでノイズを抑えたクリアな映像表現が可能な「Cine EI」、選択したExposure Index(EI)に連動してカメラが自動的にベースISOを切り換える「Cine EI Quick」、幅広い環境で撮影可能な「Flexible ISO」の3つのモードを選択できる。すべてのLog動画撮影モードにおいて、最大16種類のLUTを当てた映像をカメラモニターに表示することができ、ポストプロダクション後の仕上がりをイメージしながらの撮影が可能。

また、Cinema Line共通のピクチャープロファイルS-Cinetoneを搭載。S-Cinetoneは、デジタルシネマカメラ『VENICE』の開発を通じて得た知見をもとにした画作りで、Cinema Lineの『FX9』や『FX6』、『FX3』、『FX30』にも搭載。人肌を描写する際に使われる中間色の表現力を高めることで、よりソフトな色合いと、被写体を美しく際立たせる自然なハイライトを実現。

FXシリーズとして初となるAIプロセッシングユニットを搭載。同機能は、ディープラーニングを含むAI処理で、人物の骨格や姿勢などの詳細に基づいた人物認識に加え、動物や昆虫、乗り物など、人物以外の被写体を認識することができる。これにより、被写体の形状や動きを高精度に認識し、瞳だけではなく人間の胴体、頭部の位置をより高精度に認識できるリアルタイム認識AFや、カメラまかせで被写体の自動追尾ができるリアルタイムトラッキングの性能が向上。また、手ブレ補正アクティブモードおよびダイナミックアクティブモードを搭載し、手持ちでの撮影を強力にサポートする。

本体サイズは約77.8(高さ) × 129.7(幅) × 103.7(奥行)mm、重さ約679gと小型・軽量。Cinema Lineの『FX3』『FX30』同様に、ボディにアクセサリー取付用ネジ穴(1/4-20 UNC)があり、ケージがない状況でもさまざまな周辺機器を直接装着できる。

別売りのXLRハンドルを使用することで、ローポジションやローアングルからの撮影でも、快適で安定したカメラワークが可能。さらに、同じく別売りのXLRマイクとの組み合わせで、音声をデジタル信号のままカメラに伝送し、ノイズを徹底的に抑制した高音質録音を実現。

売りのXLRハンドルユニットを使用した撮影イメージ


映像制作用カメラでありながら、有効約3300万画素での静止画撮影が可能。また、5段の手ブレ補正機能、10コマ/秒の連写機能にも対応。ショットマーク機能を活用することで、撮影中の動画からLUTを当てた状態でフレームを切り出し、静止画として保存することができる。

さらに、S-Log3のガンマカーブを適用したJPEG、HEIFでの静止画Log撮影や、ポストプロダクション編集において、LUTを適用することが可能。

上90度まで調節可能なチルト式のEVFを搭載し、撮影スタイルに応じてファインダーの角度を変えられるので、ウエスト位置にホールドしながらの撮影も行える。EVFは約368万ドットの高精細OLEDを採用。ファインダー倍率は0.7倍。

さらに、デジタルシネマカメラ『VENICE』シリーズと同様のUIである「BIG6(ホーム画面)」を採用し、頻度高く使用される絞りやISO、フレームレートなどの情報を集約し、タッチ操作で素早い確認・変更が可能。

上90度まで調節可能なチルト式のEVFを搭載


操作部分がボディの天面に集約されているため、撮影に集中しながらスムーズに設定変更を行える。また、画面に表示される撮影情報のレイアウトを、縦横どちらの向きにも対応。カメラの向きに合わせて表示が自動的に切り替わることで、さまざまなシチュエーションでもスムーズな撮影が可能。

また、CFexpress Type AとSDカード対応のスロット1基とSDカード対応のスロット1基の計2基を備える。加えて、5GHz Wi-FiやUSB Type-C Superspeed 10Gbpsに対応。。また、冷却ファンと放熱に配慮した構造を採用することで、連続撮影時間最大で13時間の4K/60p記録を実現。

CFexpress Type AとSDカード対応のスロット1基とSDカード対応のスロット1基を備える





◉製品情報
https://www.sony.jp/pro-cam/products/ILME-FX2B/

ソニー株式会社
https://www.sony.jp/