株式会社コルグは、インターネット動画配信システム「Live Extreme」の最新となるVersion 1.13をリリースした。
「Live Extreme」は、同社が2020年9月に発表したインターネット動画配信システム。オーディオ・クロックを配信システムの軸とした「オーディオ・ファースト思想」や、ロスレス/ハイレゾ・オーディオに対応した高い音質が好評を博し、これまでに150公演ものコンサートやイベントの配信に採用されてきた。
「Live Extreme Encoder v1.13」では、エンコーダーへの入力チャンネル数が最大12chから16chに拡張されたほか、音声コーデックとして新たに非圧縮PCMでの配信に対応。これにより、最大192kHz/24bit x 16chの音声伝送が可能になる。この音声を再生できるデバイスは限られているため、家庭向けの配信には不向きですが、ライブ・ビューイングやインスタレーションにおけるステム・ミックスや立体音響の伝送に最適だという。
「Live Extreme Encoder v1.13」には、このほかにも、拠点間伝送や立体音響配信を想定し、以下の機能が追加、強化されている。
AURO-3D の対応フォーマット追加
AURO-3D特有のトップ・スピーカーを含む、AURO 10.1 (5.1 + 4H + 1T) 、AURO 11.1(5.1 + 5H + 1T)、AURO 13.1 (7.1 + 5H + 1T)のエンコードに対応。また内蔵HPL エンコーダーでも、これらのスピーカー配置に対応した。
レコードのダイレクト・カッティング向け機能追加
Live Extreme Encoder内でレコード・カッティング用のアドバンス信号を生成して配信できるようになった。これにより、収録会場とカッティング・スタジオの拠点間伝送に、Live Extremeの高音質配信技術(最大PCM 384kHz/24bit、DSD 5.6MHz)を利用できるようになった。
低速回線での配信安定性向上
ネットワーク・バッファ量やマニフェスト・ファイルのアップロード・タイミング等を最適化することにより、配信現場のインターネット回線が不安定な場合でも、途切れのない配信を実現。
仕様 | version 1.12 | version 1.13 |
最大入力チャンネル数 | 12ch | 16ch |
最大配信チャンネル数 | 5.1ch (Apple Lossless) 7.1ch (FLAC) 11.1ch (Auro Codec) | 5.1ch (Apple Lossless) 7.1ch (FLAC) 13.1ch (Auro Codec) 16ch (非圧縮PCM) |
AURO-3Dフォーマット | <最大96kHz> AURO 9.1 (5.1 + 4H) AURO 11.1 (7.1 + 4H) | <最大96kHz> AURO 9.1 (5.1 + 4H) AURO 11.1 (7.1 + 4H) |
<最大48kHz> AURO 10.1 (5.1 + 4H + 1T) AURO 11.1 (5.1 + 5H + 1T) AURO 13.1 (7.1 + 5H + 1T) | ||
HPL | HPL11 (7.1 + 4H) まで | HPL13 (7.1 + 5H + 1T) まで |
レコード・カッティング用 アドバンス信号生成機能 | ー | 1.1秒 (33rpm) 0.9秒 (45rpm) |
ネットワーク・バッファ量 | 最大40秒(実効値) | 最大300秒 |
◉Live Extreme
https://live-extreme.net/
株式会社コルグ
https://www.korg.com/jp/