パナソニック株式会社は、マイクロフォーサーズミラーレス一眼カメラ 『LUMIX GH5Ⅱ』を6月25日より発売する。価格はオープンで市場想定価格は、ボディ単体が194,000円前後、12-60mmF3.5-5.6標準ズームレンズキットが219,000円前後。

『GH5Ⅱ』は、2017年に発売された「GH5」の後継機モデル。LUMIX初となる無線ライブ配信機能を搭載し、高速通信に対応したスマートデバイスと同機をテザリング接続することで、専用アプリ「LUMIX Sync」を使って手軽にライブ配信ができる。パソコンとの有線接続による一般的なライブ配信と異なり、有線ネットワーク環境が無い屋外などでも一眼カメラならではの高画質な映像配信が可能で、動画配信サービス等で一眼カメラを活用したライブ映像のバリエーションや使用用途が広がるとしている。

基本性能では、エンジン等のキーデバイスの刷新や、LUMIX Sシリーズで培った最新技術を搭載。さらに、放熱構造の改善により、カメラのオーバーヒートを抑制し、ライブ配信や動画記録の際に時間無制限で撮影を続けることが可能です。また、プロフェッショナルの映像表現の幅が広がるCinema4K 60p 10 bitやCinema4K 30p 4:2:2 10 bit記録に新たに対応。V-Log L搭載で、グレーディング耐性の高い10 bit Logの映像をカメラ本体で記録できる。

 

▲モニターは大型3.0型 高精細約184万ドット、フリーアングル機構

 

 

主な特長

1. 5G対応端末などと連携して、手軽に高品位な無線ライブ配信

スマートフォンなどでは難しい、大きなセンサーのミラーレス一眼だから可能な高画質、ボケ味、暗所での高感度撮影による高品位なライブ配信を実現。また撮影時間無制限を実現する優れた放熱設計と大容量バッテリー、USB給電・充電(USB Power Delivery対応)により長時間の配信が可能。本製品付属のバッテリーパック(DMW-BLK22)は、GH5付属の従来バッテリーパック(DMW-BLF19)と比較して約18%容量増加している。

LUMIXとして初めて搭載した無線ライブ配信機能により、場所を選ばず手軽にライブ配信が可能。従来、ライブ配信では専用のパソコンや追加機材が必要だったたが、同機はスマートデバイスとテザリング接続することで、ミニマルな装備でライブ配信を開始できる。

同機とスマートデバイスを無線接続し、パナソニックのスマートデバイス専用アプリ「LUMIX Sync(無料)」からライブ配信の操作・設定が可能。YouTubeやFacebookのアカウントにログインして手軽にライブ配信を開始できるほか、RTMP/RTMPSによるIPストリーミングに対応しているので、ライブ配信サービスへダイレクトに接続することが可能。LUMIX Sync上で、ライブ配信用のストリームURLやストリームキー、タイトルなどの入力や配信画質設定なども行えるので、かんたんに無線ライブ配信を開始することができる。また、アプリ上で、カメラの接続先をWi-Fiルーター等に指定することで、スマートデバイスの通信データを使わずに配信を行うことも可能。

 

2.プロフェッショナルユースに応える動画撮影性能

●Cinema4K 60p 10 bit動画記録/高解像アナモフィックなど充実の動画記録モード

4K 30pやCinema4K 24p 4:2:2 10 bit記録に加え、新たにCinema4K 60p 10 bit記録やCinema4K 30p 4:2:2 10 bit記録に対応。従来の4K 60p 8 bit記録に比べ約64倍の情報量を持つ10 bit記録は、グラデーションや微妙なニュアンスの階調を得られるので、編集やグレーディングの自由度を向上させる。また、Cinema4K 30p 4:2:2 10 bit記録時にはALL-Intraに対応し、最大400 Mbpsの高ビットレート記録が可能。また4:3アスペクトのアナモフィックレンズに対応。4Kアナモフィック動画に加え、6K動画と同等程度の画素数を持つ高解像アナモフィックモード(4992×3744)にも対応。

 

●Log撮影でグレーディングやポストプロダクションをサポートするV-Log L

カメラ内で10 bitのLog撮影に対応し、映像編集時に自由度の高いカラーグレーディングが可能。V-Log L撮影時に、LUT適用後の映像を外部モニターに表示する「V-Log Lビューアシスト機能」で仕上がり時のルックを確認することができる。またV-Log Lに対応したLUMIX Gシリーズ、V-Logに対応した同社製シネマカメラ VARICAMやフルサイズミラーレス一眼カメラ LUMIX Sシリーズで撮影した動画と組み合わせて、一貫した画作りができる。

 

●スローやクイックモーション撮影が可能な、VFR(バリアブルフレームレート)

Cinema4K、4K、アナモフィック4K、FHD記録の記録モードで、スローモーションやクイックモーションでの再生が可能なバリアブルフレームレートを搭載。記録するフレームレートを基準より高くすることで(オーバークランク撮影)、再生時にはスロー映像になり、被写体の動きをより印象づけることができる。また記録フレームレートを基準より低くすることで(アンダークランク撮影)、再生時にはクイック効果が得られて、メリハリのある映像表現が可能。

 

●充実の撮影アシスト機能

新たに、フルサイズミラーレス一眼カメラ「DC-S1H」から様々な撮影アシスト機能を継承。

・撮影画面に動画記録中であることを示す動画記録中の赤枠表示
・撮影中に完成形をイメージできるフレーム表示
・動画撮影に便利な豊富なアシスト機能
ゼブラパターン/シンクロスキャン/ヒストグラム表示/カラーバー表示/WFM/
ベクトルスコープ表示/スポット輝度メーター/輝度レベル設定/タイムコード

 

●ダブルSDカードスロットを搭載

撮影用途に合わせて2つのカードスロットを搭載。容量がいっぱいになった際に1枚目から2枚目のSDメモリーカードへスイッチする「リレー記録」、2つのSDメモリーカードで同時に記録する「バックアップ記録」等の設定が可能。SDメモリーカードは、UHS-II Video Speed Class 90に対応。

▲ダブルSDカードスロット搭載で、「リレー記録」と「バックアップ記録」が可能。

 

●LUMIX Gシリーズレンズのフォーカスリングのリニア/ノンリニア設定

LUMIX Gシリーズの対応レンズを装着すれば、フォーカスリング操作の回転速度に対して移動量可変でピントを移動する「ノンリニア方式」か、回転量に対して移動量固定でピントを移動する「リニア方式」に切り替えることができる。加えて、リニア方式においては、任意の回転角を選択することができ、撮影者の意図に沿ったピント送りをサポートする。リニア/ノンリニア設定は、対応するレンズのファームウェアアップデートが必要。なお、ファームウェアについては6月8日公開予定。

 

3. クリエイターの表現の幅を広げる進化した基本性能

●従来機GH5からアップデートした、最新のヴィーナスエンジンと20.3 M Live MOSセンサー

最新世代のヴィーナスエンジンにより、「C4K/4K 60p 10 bit記録」や最新のAFアルゴリズムを採用した「リアルタイム認識AF」を搭載。高速性に優れたマイクロフォーサーズセンサーとの組み合わせにより、従来機(GH5)からAF性能が向上。また、有効画素数約2033万画素のLive MOSセンサーは、ローパスフィルターレス設計によりリアルな解像力を実現。またセンサーの表面にAR(Anti Reflection)コーティング処理を施し、逆光の撮影時の反射を抑えてフレアを抑制する。

 

●優れた放熱システムによる動画撮影時間無制限

同社独自の放熱システムとエンジンの省電力化により、時間制限なく動画を撮影することが可能。イベントやドキュメンタリー撮影などの長時間の動画収録だけでなく、新たに搭載した無線ライブ配信機能を使った配信においてもオーバーヒートを抑制し、時間制限なく配信することができるとしている。

 

●認識機能の強化により追従精度が向上したリアルタイム認識AF

新たにAI分野の先進技術であるディープラーニングを応用したリアルタイム認識AFを搭載。一般的な「顔・瞳認識」に加え、後ろ向きの人物の頭部をとらえる「頭部認識」、遠く小さな被写体全体をとらえる「人体認識」に対応。また動物認識により動物に対しても高いフォーカス性能を発揮する。

 

●優れた手ブレ補正性能を実現する、B.I.S./Dual I.S. 2 6.5段

センサーシフト方式の5軸ボディ内手ブレ補正(B.I.S.)は、従来機GH5の5段よりも強力な6.5段の補正効果を実現。また、レンズ内手ブレ補正(O.I.S.)を搭載したLUMIX Gシリーズレンズを使用することで、B.I.S.と2軸のレンズ内手ブレ補正と協調する「Dual I.S. 2」により、望遠域までシャッター速度最大6.5段分の高い手ブレ補正効果をキープすることが可能。

 

 

GH5Ⅱコンセプトムービー

 

◉製品情報
https://panasonic.jp/dc/products/g_series/gh5m2.html

パナソニック株式会社
https://www.panasonic.com/jp/home.html